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何も映ってない(に等しい)音楽ビデオ!
何回か、ポピュラーなエリアの音楽と映像を取り上げたので、今回はめちゃディープに…。すいません!
いよいよ、リリースされました!
元祖インダストリアル・ロック(っていう言葉が死語か?)の雄、Nine Inch Nails の新譜!
このビデオ、衝撃なのは(ネタバレ)…
このまま「ノイズの画面」で終わること!
(の、一人ユニット、なんですが…日本でいうと、コーネリアスみたいなことですね)
の音楽は、80年代の終わり、アメリカのポップチャートの意味が一旦終焉を迎えたころ、グランジ及びヒップホップ前夜、奇しくも、先日亡くなったジョージ・マイケルの大ヒットアルバム「Faith」がヒットし終わったころ、忽然と現れたのでした。
全世界に衝撃を与えた、1989年の1st Album「Pretty Hate Machine」からのMV。
いま見ると、なんともチープ&キッチュなのですが、逆にいまはこういうテイストで作れない気がします。でも、なんとも「音楽ビデオ!」なんですよね。
(以前にも、このブログで紹介しました)
ところで、
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何も映ってない「映画」もありました。
それが、奇跡! YouTubeにありました!
この映画、またまたネタバレですが…
全画面、青で終始するという衝撃の映画。
デレク・ジャーマンは、イギリス生まれの映像/映画監督。1994年にAIDSで亡くなる前年に公開された遺作が、この「BLUE」です。
当時、わたくし、東京六本木のWAVEビルにあった CINE VIVANT で、見ました。
字幕があるので、日本公開では「完全な『BLUE』」ではなかったですが、ちょうど「映像を仕事にし始めた」ころで、「映像の存在意義」を問いただされた、そんな気がした作品でした。
音の編集、で、長時間見せ切るという意味では、これ自体が「音楽」作品であり、長尺の「音楽ビデオ」と言えなくもない、ですね。
…と言う意味では、デレク・ジャーマンは、
とか、
とか、音楽ビデオも撮っています。
この感じが、90年代の映像文化にものすごく影響を与えています。
この映画も、すごい!
予告編なので、こういう「二画面構成」になってますが、実際は違います。
黒のシンプルな背景で、役者が舞台のように演じていく様子を、映画としています。
しかも話の内容が、ヴィトゲンシュタインとラッセルという哲学者の関係のこじれ、みたいな、「それって面白い?」(いや、ものすごく面白いのですが…)とも思えるような内容なのですが。
シンプルな背景、そして、それって面白いの?という疑問を抱かせる…
そういう意味では、のちの…
後味の悪い映画を撮らせたらダントツ1位のラース・フォン・トリアー監督、ニコール・キッドマン主演の「ドッグヴィル」の「限られた空間での演劇的表現の映画」につながる系譜、になるのかもしれません。
…おっと、話がそれまくりました。
いまの音楽ビデオも、
「映像」「映画」表現の系譜の中に収められていく、そんな風に思える作りをしていってくれるといいなあ、
と、いう願いも込めて、今回のブログを書いてみました。
では、See Your Music!
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