CINRA.NETという、いわばカルチャー系のニュースサイトがあるのですが、そこでインタビューを受けました…ということは、別ブログでも紹介しましたが…
なにしろ、メインブログのこちらで紹介せねば!ということで、ここに恥ずかしながら紹介です。おすすめの音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオを紹介するサイトですから!
かつて、フィッシュマンズというバンドがありました
(今現在、ライブをやっているフィッシュマンズは、ここで取り上げられているフィッシュマンズとは、厳密な意味でいうと、ちょっと違う…もちろん、同じバンドなんですが…換骨奪胎的な感じになっているので…そういう言い方をしてみますが)。
1990年代後半は、そのバンドの映像を作ることが、僕の映像作りの一番大事なところをおそらく占めていて、このCINRA.NETでのインタビューでは、そのあたりのことを中心に語ったりしています。
90年代は、僕が音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ(そのころは、プロモーション・ビデオ=PV と、呼ばれていましたが)を始めたころ。
その仕事の前にも、映像の仕事をしていたのですが。その時は、WOWOWが、開局するあたりで、形としては「音楽番組」を作っていました(というか、アシスタントでしたが)。
そんな類のこと、インタビューで、語りきれてないこと、聞かれてないこと、とかを、いまだ聞かれてもないけれど(笑)、これから少しずつ、書いてみようかと。
まずは…
インタビューのテーマ通り「フィッシュマンズ」の音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオについて、から、始めましょう。
あまり、見出しもつけず、ざーっと密に書いていこうかなと。
映像制作者は、必見かと!(手前味噌ですいません)
フィッシュマンズとの出会いは、このビデオを作ることからでした。
(ブログ取り上げ時のYouTube再生回数:33,079回)
これは、リメイク・バージョンでして、一番初めに「PV」として作ったバージョンがあって、その数年後にDVDでクリップ集を出すときに、全部やり直しました。
そのPV・ファースト・バージョンは、某レコード会社のA&Rの方にお願いして、彼が無線で話しているようなイメージシーンとか、無重力空間でペンを掴もうとしているような「特撮」(!)シーンとか、余計な(笑)シーンが満載!
そもそも、そのファースト・バージョンを作る時でも、メンバーから「トランポリンのシーンだけで良くね?」みたいな(そんな言い方は当時はなかったので、そういうふうには言ってないですが)意見があり、そのPVを作る時点で、一度やり直して、完成に至っています。
そして、
これはインタビューで答えている通りですが、その「トランポリンだけでいい」という感覚、実は自分でも、ちょっとだけ思っていたことだったのでした。
PV、音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ、は、「展開」「構成」がきちんとなければいけない!そういうふうに「信じこまされていた」我々は、ミュージシャンが音楽をどう捉えているか、特にフィッシュマンズは「定型的な音楽の捉え方をしていない」ようで、その「彼らの感覚」に、衝撃を受けたのは事実でした!
例えば、
ダンスのビデオとかは、ダンスというものそのものに「音楽の時間軸」と「小節」みたいな「ものさし」があるので、そこから離れることができない、だからこそ、ダンス系のビデオは、映像上も「構成…英語でいうとcompositionですが…を持っていないといけない」わけです。
しかし、
フィッシュマンズの音楽には、その「構成」から「逃亡しよう」というムードがぷんぷんしていました。例えば、彼らのライブは、初期の頃のいわゆる「ポップスのライブのありかた」の形から、のちには、自分たちの楽曲を「解体」して「ちがうものにしてしまおう」という試みの連続のライブ、に変化して行きました。
いわば、彼らはおそらくライブでのリミックス、ディコンストラクション(解体)を行なっていったのでした。
そして、まだまだ音楽ビデオ初級の僕は、その影響を、僕ももろに受けていったのです…。
いろいろそれからあって(それは、また別の回に…)、その結果として、
フィッシュマンズと最後に作ったPV、音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオは、これです。
(ブログ取り上げ時のYouTube再生回数:5,800回)
これは、実際は10分以上ある曲で、まともにとりかかったら、10分の長さの音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ、って、作れないっすよー!ってことで、
僕が取った作戦は…
★編集をするときに「音楽を聞かない」
★素材をゲットする「撮影」を、半分以上、信頼できるカメラマンやディレクターに「丸投げ」する
ということでした。
★編集をするときに「音楽を聞かない」…というのは、
音楽を聞いていると、どうしても絵を切り替えるタイミングを「音にあわせたくなる」もしくは、「このカット、長さが長すぎるかなー」とかいう気持ちがメラメラと湧き上がってくるので、その「音楽の持つ『強さ』」から、逃れよう!という考えに基づいて、行ったことでした。
で、
全編、編集し終わってから、初めて「音楽」を当ててみる!と。
そしたら、なんと!
音楽との「マッチング」が、いちいち「新鮮」に展開してくれて、ものすごく感動!
「意味のない(笑)映像の羅列」が、「音楽によって、意味を持たされていく」という、その瞬間の連続を、体験!
感動でした。音のおかげかな。
そして…
★素材をゲットする「撮影」を、半分以上、信頼できるカメラマンやディレクターに「丸投げ」する…というのは、
のちのフィッシュマンズの映画「THE LONG SEASON REVUE」でもそれに類する手法を使ったのですが、
「映像を編集するときに、自分の意思が反映していないものを見て、それを『解釈』しながら繋ぎたい!」
という思い、と、コンセプト、によるのです!
その信頼できるカメラマンやディレクターが持つ、曲への思いを、感じたり無視したりしながら、そして、それらの映像を「楽しみながら」、繋いでいく。
そうして、
10分以上の音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオが、とてもクリエイティブに、妄想しつつ、編集されていったのでした。
しかも、これが、あっという間に編集できた!っていうことで、
このやり方が、とてもよかったことが、僕的には証明されたのでした。
もちろん、最後に音を当てた後、調整や修正はしてますが、ほぼ、「音を聞かないで繋いだまま」です。
そんなふうに見えないでしょ?
という視点で、サイドご覧いただければ!
これら全て、
僕が、音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオを作り始めて、3年から5年の間に起きたことです。
次の機会には、まだ紹介できなかった「さまざまな秘策」を書こうかと!
楽しみな人は、楽しみにしてください!
なので、これ、読んでね!(しつこいか)
www.cinra.net
では、合言葉は、See Your Music!
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お読みいただき、ありがとうございました!
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