MV・音楽ビデオをおすすめ!ミュージックビデオセレクト by 川村ケンスケ

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第128回【おすすめ音楽ビデオ!】夜の本気ダンス!というバンド。バンド名を色々考えるのは大変だ!といいつつ、ロックでダンサブルなおすすめバンド。の、MVのなかに、音楽ビデオを作る上での非常に重要なポイントが隠れている!ということを、お伝えする回です!

夜の本気ダンス、というバンドの「Shiny」という曲の音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ、を見ましたよ!

 

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こんな人たち。

夜の本気ダンス - Wikipedia

 

この音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ、が… 

www.youtube.com

いい意味で「古い!」(笑)。

 

いや、いい意味でね。勢いがあって、めちゃいい!

 

ワイドレンズの使いっぷり、それがもっとも生きる「移動ショット」、冒頭からさっそく入ってくる「???」と見てる人に投げかける「女性のインサートショット」…

 

映像大好きkkの時代の、定番の「セットアップ」が展開されています。

 

しかし、近年は「いい機材が安価で」使用できるようになったため、この 夜の本気ダンス「Shiny」のような感じのものが、意外に少ない!

 

そういう意味で、好感!(笑)

 

そんななかで、今日は…

 

昔から、音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオに感じていた「???」な作りっぷりが、この作品にあったので、そこら辺を少しだけ…ここの部分は、映像制作者は必見かと。

 

いきなりなんですが、冒頭から4:00くらいの、ボーカルのカット。

その「移動撮影」

(レール撮影とか、ドリーショット、とか言いますが … カメラが、ドリーと呼ばれる「台車」に乗って、その台車が「レール」の上を「移動する」ということで)

が、カットの最後に「ちょっと止まったり、進んでいたのがちょっと戻る感じがしたり」するのを、お感じいただけますでしょうか?

 

これが、映像大好きkkが「???」と感じていたこと、すなわち「違和感」なのでした。

 

0:14くらいの、ギターの手元のカットも、最後がちょっと「止まる」感じ。

 

0:17くらいのギターの正面のカットは、カットの最後に「進んでいたのが、ちょっと戻ります」が、これはもしかしたら、次のカットで「カメラが同じ方向に進んでいる」ので、そのつながりで、という判断かもしれませんが。

 

0:24の、ボーカルの人が図書館司書を演じている、正面のワイドレンズのカットも、最後に少し「カメラの動きが戻った」感じがしますね。

 

ここが、ポイント!これらすべて、「ちょっと戻らないように、編集する」ことが、可能なわけです。少しずつ早めに絵を切り替えればいいので。

 

そういう編集にすると、実は…

「撮影している、ということを、見ている人に伝えなくて済む」

のです。

 

どういうことかというと…

 

カメラ、すなわち「見ている人の『視点』」は、カメラの動きや状態によって、「いろんな感じ方をさせられ」ます。

 

手持ちであれば、カメラ=見ている人、が、被写体と共にいる感じ…誰かがカメラを持って被写体を見ている、ということを否が応でも感じるから。

 

移動撮影も、「すーっと前進している『だけ』」で、「ちょっと戻る部分が、『なければ』」、上記の「移動撮影」のことをそんなに「意識させずに」かっこいい映像が紡げます。

「ちょっと戻る瞬間に」、「一定で動いていたカメラが、だれかのチカラ、都合で、『一定の動きが変わった』」と、感じる…

つまり、「見ている人」が、「撮っている人の存在」を感じてしまう。

そのことで、「映像に入り込んでいた感覚」を、「パソコンの画面等で『見させられている感覚」に、引き戻されてしまう、というか…

 

要は、「カメラが存在」していることを、見ている人が「感じさせられてしまう」のです。これは、あまりいいことではないですね!ちょっと興ざめ、なのです。

 

微妙なはなしだけど、

ドラマで「すごくシリアスなシーン」があって、「シリアスに話している男性」に、じわっと「移動して寄っていくカメラ」がいるとき、

そのカメラの動きは、「カメラが動いてますよー!」と、見ている人=すなわち僕やあなた、に、伝えたいのではなく、

そーっと、その「男性に、視点や感覚を集中させたい」ために、行われていますね。

 

そのカットの最後の最後のポイントで、カメラの動きが「ちょっと、後ろに戻ったら」、どう思うでしょう?

 

「あ、カメラがあったのか」(という言葉で、思わないかもしれないけど)、と一瞬「現実に引き戻される」のです。

 

…というか、その「現実に引き戻す」感じを、見ている人=僕やあなた、に感じさせないことが、「撮影」という技術の「根幹」なのですね。

 

そんなわけで、たかが音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ、なので、上記のシリアスなドラマでもなんでもないのですが、

 

見ている人=僕やあなた、の「没入感」をなくすために、頑張って撮影していこうではありませんか!笑

 

 

…いやー、この「移動ショットの最後で、ちょっと止まったり戻ったり」って、多いからなー。

 

この、夜の本気ダンス、のMVは狙いかもしれず、その違和感が。

 

 

そういう意味では、音楽ビデオ/MV/ミュージック・ビデオ、映像って、奥が深いなあー!

 

 

という、 See Your Music!なのでした。

 

 

では!

 

 

 

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お読みいただき、ありがとうございました!

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