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音楽ビデオを撮っているわたくしが、音楽家の話を聞きに(撮りに)行ってきました。著名音楽プロデューサー・武部聡志さんのトークイベントが催されましたので!
真ん中の方が、武部聡志さん。
武部さんは、こんな方です。
このような写真があるくらいなので、大、大、大、音楽プロデューサーです!
ご本人がおっしゃった、ターニングポイントになったお仕事は(後にも触れますが)、
…だそうです。
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武部さんは、FNS歌謡祭とか、FNS歌の夏祭りとかの、音楽監督として、ご本人もバックでピアノを弾いてらっしゃいますね。
武部さんのお顔や、プレイは、
普通にテレビを見ている場合は、
フジテレビでよくお顔を拝見しますね!
さて、今回は…
神楽坂のライブホール&レストラン「TheGlee(ザグリー)」にて…
1/22(日)に、催されたイベント…
音楽家の話が聴きたい。|ハーフトーンミュージックグループ | Halftone Music
に、武部聡志さんが、講師(…と言ったらいいのでしょうね)としてご出演されました。
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音楽家・武部聡志が「音楽プロデュース・ワーク」の秘密を語る!
…と、そういう感じのイベントです。
旧知の「TheGlee」のプロデューサーから、ぜひ撮影して残したい、ということで、馳せ参じました。
なにしろわたくし、やはり音楽好きで、
しかも、歌謡曲フィールドには大変興味があり、
洋楽にしても、このように…
…やたらめったら分析してしまう癖があるので、
「これはぜひ、見ないと!」ということで、行って来たわけです
(あ、仕事に行って来たということです)。
前半は、武部さんがどのように「音楽を仕事にできるようになっていったか」ということ…
かまやつひろし(ムッシュ)さん
…との出会いが「入り口」、そして…
のライブの音楽監督(1983年)…
次に、先述の、
「卒業」(1985年)…の編曲と、
この流れで、
ご自分の転機が来た、次への入り口が開かれた!
とおっしゃってました。
前半の白眉は、
「Progress」by Kokua のお話。
…と聞いて、ピンと来たあなたも、そうでないあなたも、
そう!この曲ですね!
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そう、NHK「プロフェッショナル・仕事の流儀」のエンディングテーマというか、テーマ曲です!
この曲のプロデューサーが、武部聡志さんなのです。
武部さんからの…
NHKと話し合って、どんな曲にするか、その骨格やコンセプトを作り上げていくお話、
Kokuaは、あくまで、プロデュース感覚を持ち合わせているミュージシャン・アーティストの組んだ「バンド」である!という思いのお話、
あの印象的な「イントロ」を、ギターの小倉博和さんと作り上げていくお話
(小倉さんが編曲でもクレジットされている理由にもなっているそうです。チューニングが特殊らしい!)、
作詞作曲のスガシカオさんへ、詞曲を依頼、そして出来上がって来たものに、武部さんが大変感動したお話…
…「音楽」が出来上がっていく過程を、つぶさにお話くださり、大変感動しました。
中でも最も驚いたのが、
この「Progress」の演奏が、テイク1
(つまり、スタジオに入って、じゃ録音しよう!って言って、一回目に演奏したもの)
だと、いう告白!
そのテイク1のあと、3回4回と、テイクを重ねたそうですが、テイク1を超えるものにならなかった…ということだそうです。
すごくないですか?
いや、何がすごいって…
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演奏が1回で録り終わる、ということではなく、その1回目の演奏を「いい!」と判断する、そのことがすごい!
音楽ビデオの撮影でも、同じことが言えると思いまして。
演奏シーンでも、そうでない様々なシーンでも、かならず、あるシーンには、
「1回目の撮影(テイク)」があり、
そして、何度かのテイクがあって、
「最後の撮影(テイク)」があるわけで(当たり前ですね)、
その「各テイク」で、どのテイクを使うか、
もしくは、
「あるテイクの『どこを』使うか」、という判断を、どういう理屈や思いで、行うのか…。
(あえて「映像の編集の時」に選ぶ、ということを除いて考えると)
撮影の時に「あ、このテイクでオーケーだな」と、判断すること…
そしてそれが、
「1回目」のテイクで、よい!
という判断になる、ということ。
その「感覚」「理屈」って、とても大事だと、普段から思っています。
「テイクを重ねる」…つまり、同じ「演奏シーン」を何度も何度も撮る監督がいますが
(「映画の撮影」や「音楽ビデオの中でも、演技もののシーン」は、ちょっと違うかもしれませんので、そこはご了承ください)、
「音楽を録る」ように「音楽ビデオを撮る」立場のわたくしとしては、テイク1がいい!という判断をする「感覚」を身につけたい!と、ずっと願っています。
そして、
「テイク1を一番良くする為の準備、演出」を大事にしたいと思っています。
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東京スカパラダイスオーケストラ feat.中納良恵「黄昏を遊ぶ猫」の音楽ビデオは、ワンカットで、テイク3だった(確か…)!
ちなみに…
…は、
(記憶が定かではないが)
このシーン
(このビデオ、ワンカットなのですが)
は、テイク3だった気が
(4回撮ったように記憶しています)。
で、テイク2と、テイク3で、どっちがいいか、
「撮影の現場のその場で」メンバーと話し合って、
「テイク3で行こう」と、決めました。
ここで大事なのは、
「撮影のその場で決めている」ということだと思っています。
それが、
「音楽の現場で、「テイク1で行こう!」と決めることと「同義」だと、思うからです。
音楽の熱さを、音楽ビデオが共有する、ということだと思うからです。
映像制作者、とくに、音楽ビデオを作っていらっしゃる方々、
「テイク1が最高のテイクである」『かもしれない!』という思いを持って、撮影に臨んでもらいたい、と、切に願う次第です!
この武部さんのイベントは、この後、シンガーソングライターの
川江美奈子さん…
を迎え入れて、
武部さんとお二人で作られた、
「桜色舞うころ」(中島美嘉さんの曲)
を、必勝態勢でプレゼンなさった(300曲以上の曲が集められて、競ったそうです)話。
そして、
武部さんから川江さんに、
「『卒業』というテーマで、曲を作って来て」というオーダーのもと、
そのトークの場で「『初めて』川江さん作の『卒業』」を聞いて、
「その場」で、歌詞や和音、構成を、二人で手直ししていく、という、
かなり前代未聞な試みが、展開されました。
そして!
この「卒業」という曲の仕上げは、
で、
次の講師、森 俊之さんに、このあと続く作業を「バトンタッチ!」という、
これまた異例かつ興味深い試みが、発表されました。
もちろん、この作業は、第三回の…
にも、引き継がれます。
大変、興味深いイベントで、
いやー行ってよかった!と、心から思いました!
See Your Music!
…を標榜するものとしては、
その「Music」が、作られていく、考えられていく過程、を、かいま見ることができたことが、すごく意義深かった、のでした!
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